先日、構造的把握力検査の問題には大きく分けて2つのタイプがあるとお伝えしました。今回は、そのうちの「算数の計算問題の構造をつかむ」問題です。
月別アーカイブ: 2013年5月
構造的把握検査で出題される2つの問題形式
構造的把握力検査で出題される問題は、一体どのようなものなのか、その形式について簡単に説明します。
計算とグループ分け
構造的把握力検査には大きく分けて2タイプの問題形式がありますが、1つは、算数の計算問題の構造をつかむものです。
すべて文章題で、いままでSPI2で出題されていた「非言語能力問題」が並べられていて、問題の構造が似ているものを選ぶようになります。
もう1つの問題形式は、5つの文や会話などの組が与えられて、それを似た構造の2つと3つにグループ分け(グルーピング)するものです。
文の前半と後半に述べられている2つのことがらの関係性がどのようなものであるかを考えたりします。
明日からは例題をあげていくので、実際に問題を解きながら考えていきましょう。
「構造的把握力検査」が着目される理由
アメリカは多民族国家です。各民族のさまざまな価値観が衝突します。そこでは複雑な利害関係が生じ、論理的に説得できなければ組織を動かすことができないという事情があり、これがアメリカでいち早くロジカルシンキングが誕生した理由です。アメリカの大学院でのMBA (経営学修士) の履修科目がロジカルシンキングであり、日本企業の経営陣でもこのMBA取得者が増加してきました。
テストセンター
SPI3のC.B.Tは、そのほとんどがテストセンターと呼ばれる場所で実施されています。
全国の七大都市(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡)に常設会場があるほか、受検者が多くなるシーズンには東京や横浜などに臨時会場が設けられています。
構造把握の重要性
SPI2とSPI3の違いは?
2013年の暮れまでは、SPIのペーパーテストはSPI2という名称で実施されます。
これに対して、テストセンターでのC.B.T. は、2013年の1月からSPI3という名称に変更になっています。この数字は何かというと、いわばバージョンアップ版の2.0や3.0ということを意味しています。
もともとはただのSPIという名前のテストが約30年ほど前に開発され、それが約10年前に性格テストの一部などにマイナーチェンジが施されSPI2と改名されたのです。
今回のSPI2からSPI3のバージョンアップも、やはり性格テストの大幅な変更であり、能力テストには変更がないと言われていました。確かにその通りだったのですが、能力テストとは別に登場したのが、構造的把握力検査だったのです。
「SPI」とは
そもそも「SPI」とは、どういう意味なのでしょうか。
SPIとは
SPIは、Synthetic Personality Inventoryの頭文字をとってつけられたものです。「総合的な個性の検査」というわけですが、なぜ「総合的」かというと、能力検査と同時に性格検査を実施して、その人物の資質をトータルに見る試験だからなのです。これに2013年からは「構造的把握力検査」が新たに加わり、より総合的な観点となりました。
試験の形態としては、ペーパーテストとコンピュータテスト(Computer Based Testing : C.B.T)があり、C.B.Tは2013年からSPI3という名前で実施されています。
このC.B.Tは、そのほとんどがテストセンターと呼ばれる場所で実施されています。全国の7都市(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡)の常設会場のほか、受検者が多くなるシーズンには臨時会場が設けられています。