適性検査の誕生
かつて就職活動は、「学歴」や「縁故」によって大きな影響を受けていました。
当時、「学歴」はある程度の能力の指針となり、ゼミの後輩というような広い意味を含めた「縁故」は、ある程度確実な適性の保証という側面があったのです。
70年代に入り、ドルショックやオイルショックというリセッションは有りましたが、日本の企業は成長を続け、採用枠は拡大していきました。
従来の採用方法では、採用枠を満たすことが難しくなりつつあり、一方、採用に費用を掛けるという余裕も企業側に出てきました。
その中で、一部の企業で、採用する企業にとって真に能力を持っている学生を見極め採用したいという要望が生まれ、適性検査が実施されるようになり、良い評価が出て、多くの企業へ広まって行く事になったのです。
SPIのような適性検査の誕生が、企業の採用現場に変化をもたらし、定着するようになったのです。
「学歴」や「縁故」とは別の尺度が生まれ、企業は適性検査によって従来とは異なる場所から能力を積極的に見つけようとしたと言えるかもしれません。
(文責:SPI構造把握研究所W)